制約による加速
制約をつけることで物事を早くすすめることができるようになる。
闇雲につければいいというものではないが、例えば「無駄な確認」によって作業が遅くなるということはよくあると思う。そういう場合に「確認は1回」と制約をつけておけば、その1回の確認に慎重になる&作業中も一回しか確認できないということがいい意味でのプレッシャーになる。
何度も確認できると思っている状態は、作業中に少し楽ができる。そして確認をする際にもまた確認すればいいという考えを持つことになる。したがって、明確に、「確認は1回」ということを決めることが重要なのだ。
挑戦状態をデフォルトにする
完全に何も変化しない安定状態を作るのは自然の法則的に難しいし、作れたとしてもそれは虚しいものだと思う。
成長もしないけどその代わりに嫌なこともなくて平穏に暮らせるのが理想なのだろうか?
ちょっとしたことで崩れる脆い城に居座るようなものだ。そして、それはやっぱり個人的には情けないと感じる。
常に何かに挑戦するということをデフォルトにしておけば、どんどん変わっていける。変化して成長していくことが普通になるのだ。
時間の密度を高める
たくさん時間を使おうと思っても限界がある。
それに過去を振り返ってよく考えてみてほしいのだが、かけた時間の多さで習熟や成果が完全に決まっただろうか?そんなことはないと思う。ずっとサボっていたら話にならないのはそうだが、短い時間の中でも戦略がよくてうまくいくこともあっただろう。
また、よいやり方を考えるために時間の密度を高める意識を持つことも重要だろう。ただし、厳しい制限を設けることは個人的にはあまりいいやり方とは思えない。例えばこのタスクをあと1時間でなんとしても終わらせる!というふうにして、それが達成できないこともある。そのできなかったという感覚は地味にダメージになる。
そうではなくて、だいたいこれくらいかかるかな、と見積もりはしつつも、シンプルに計測するだけにする。そして、同じようなことをやる際には前回の計測値と比較して良くなったかを確認する。もっと早く終わらせるにはどうすればいいか、と思考を展開する。
また、使える時間の中で終わらないケースもあるだろう。そんなときも時間で達成条件を設定しておけばいい。◯時間やったらOK、という感じだ。なんでもいいので「できた」という区切りをもうけることが自分を盛り上げるために大事なことだ。
あえて「がんばらない」
あえて「がんばらない」。
がんばると続かない。なぜならがんばっているからだ。がんばらなくてもやってしまうから、結果的に続くのだ。
がんばらなくてもやってしまうことはないだろうか?これまでずっと続いてきたことはないだろうか?それを大事にしよう。
「テトリス」という強力な術式
本とか読んでてたまに目にするのが「テトリス」を使った研究だ。
僕が知っている範囲で言えば、例えば食欲的な欲求に支配されそうになったときにテトリスをやると欲望が軽減されるとか、ショッキングな画像を見せられた被験者がその後テトリスをやるとネガティブな影響が軽減されるとかそういうやつだ。
ほんまかいなと思っておもむろにテトリスをダウンロードしてみて、ことあるごとにやってみるんだがこれがなかなか効き目を感じる。お腹すいたーってときに、とりあえずテトリスをやってみる。そうするとあれ、お腹すいてたのちょっとどうでもよくなってね?となる。
他にも嫌なことがあったりして余計な事を考えるときには使えそう。とにかく思考が一旦全部テトリスに向くので、余計なことを考えなくて済む。
上記で紹介した事例で、ショッキングな画像を見せられた被験者の話をしたけど、「記憶を消す」たぐいのものでもないことがわかっているらしい。どういうことかというと、ショッキングな画像を見たことによる心的なダメージみたいなのは軽減されてるんだけど、画像についての質問については時間を空けてからのテストでも、テトリスをしなかったグループと同程度の結果になるみたい。つまり、記憶としてはちゃんと残ってるんだけど、心的ダメージが軽減された、ということだ。
これは便利な術式なのでぜひ試してみてほしい。
迷ったときの戦略
迷ったときの戦略を決めておくのは重要だ。
日常で迷う場面はいくつもあるが、考えたってしょうがないことも結構ある。行くべきか・行かないべきか、買うべきか・買わないべきか、連絡すべきか・やめとくべきか、とか色々。多分考えたところで正解は降ってこない。
そういうときは機械的に決められるようにしておくことが大事だ。行くかどうかで迷ったら「行く」、買うかどうかで悩んだら「買わない」というように。そのときの直感で!というのも一つの作戦かもしれんが、個人的にはちょっと難しい。なぜならどっちが直感だ!?で迷うからだ(笑)。
直感でいくようにするなら、そこにルールを付けておくのは手かもしれない。「最初に思い浮かんだ方」ときめておけばもう少し具体的になる。とにかく、無駄に悩む時間を最小限に留める工夫をすることで、時間・認知リソースを節約できる、というのがデカイ。