意味を求めるから続かない

何かを続けようと思ったときに決まってハードルとなるのが、結果に結びつかないということからくる焦りや「不毛なことをやっている」という感覚である。なにか期限付きの目標があって習慣を作っている場合には特にこのハードルが高く立ちはだかってくるだろう。

ぶっちゃけ、続けようと思ったら結果を期待しないのがベストだ。変な言い方をすれば「究極の習慣化スキル」というのは「無意味で面倒な行動を続けられる状態に持っていく」ものとなる。なぜなら無意味で面倒なことを続けられるのなら意味があったり面倒じゃないことは続けられるからだ。

したがって、まず前提として習慣に意味や成果や価値を求める思考が習慣化を邪魔にすることになる、というのをまずは理解することが重要だ。もちろん、無意味なことをヤレと言っているわけではない。それとこれとを切り離して考えるのだ。習慣化については淡々とあらかじめ自分が決めた行動を続けるということにフォーカスする。続けられているなら習慣化としては大成功だ。それが成果に結びつかない、というのはまったく別の問題となる。また、筋の良い習慣を組んでいても一定以上の期間進展がないことはザラである。すぐに変化が現れるならみんな結果を出すのに苦労はしない。それもお忘れなきよう。

習慣化とは別に、やっていることを改善していくプロセスも持っておくとよいだろう。より効果の高い行動を求めて習慣をブラッシュアップする作業である。大事なのは、習慣を決めることと、習慣を続けることは切り分けて考えるということである。習慣化の能力にフォーカスして考えるなら、全く無意味な行動も続けられるようになったほうが能力としては強い。この前提を理解しているだけでも続けることに対する迷いは軽減されるだろう。

続けることで見えてくることもある。すぐに結果を求めすぎぬよう。